三菱スペース・ソフトウエア

技術紹介 - TECHNOLOGY

発行(Vol.)別

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Vol.27  2017.02.10発行

技術論文

  1. 宇宙システム分野1.最小二乗法による温度変化曲線のモデル化と評価

     物質の温度は、単純な増加や減少といった直線的な変化だけでなく、一定値に収束するような指数関数的な変化、あるいはこれらを組み合わせた変化をすることが一般的である。そのような温度変化をモデル化する場合、直線的な変化を数式に当てはめることは比較的容易であるが、複雑な曲線的な変化を数式に当てはめることは難しい。本稿では、衛星搭載機器間の熱伝導を取り上げ、曲線的な温度変化のモデル化、最小二乗法によるパラメータの決定方法、およびその評価について示す。

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  2. ASP・製品分野2.GPGPUを用いたソフトウェア高速化手法

     PCやワークステーションにおいて画像処理に特化して使用されてきたGPUを、汎用的な数値計算処理に使用しソフトウェアを高速化するGPGPUが近年注目されている。GPUは多数コアによる並列処理を導入しており、CPUより高い並列処理能力を持っているが、実際にGPGPUを用いてソフトウェアを高速化するためには、GPUのハードウェア・ソフトウェアの各アーキテクチャを理解した上で、高速化対象のソフトウェアに応じて、速度性能を最大限に発揮するための手法を適用する必要がある。本報告では、通常のCPUより数倍程度広いGPUのメモリバンド幅に着目し、メモリバンド幅を効率的に有効活用することでソフトウェアを高速化する手法を紹介する。

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  3. 共通技術3.大規模組込システムの要求分析、システム方式設計、そして、ソフトウェア設計までをつなぐモデルベース設計手法

     システム設計とは、システム要求を各開発フェーズごとに適した粒度に詳細化し、ソフトウェアで実現すべきこととハードウェアで実現すべきことに分ける作業である。本稿では、実際に開発現場で利用している、システム要求分析~ソフトウェア要求分析までシームレスに繋ぐ設計手法を示す。特に、方式設計を機能と非機能に分けて記述することで、システムアーキテクチャの本質である非機能の実現方式を浮き彫りにすることを特徴としている。

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  4. バイオインフォマティクス分野4.がんゲノムデータ解析:臨床現場への実装

     近年のがん遺伝子研究の発展により治療法は化学療法薬からがん遺伝子やがん遺伝子変異をターゲットにした分子標的薬中心の時代に向けて急速に変化している。さらに最新の治療法である免疫チェックポイント阻害剤はがん細胞にみられる高頻度の遺伝子変異に対する免疫反応を利用している。そのため、がんの遺伝子変異状態を検査することで患者にこれまでにない最適な治療を提案できる可能性がでてきた。当社では、これらの臨床現場からのニーズに対応できる「がんゲノムデータ解析サービス」を構築した。このサービスは、これまで生命科学基礎研究分野の支援事業で培ったバイオインフォマティクスを最大限活用し、治療方針の決定に必要な遺伝子変異情報を医師に対してわかりやすく、すばやく提供することが可能である。また、このサービスではインターネットから分離したセキュアな環境で自動的に解析を行うことができ、安全かつすみやかに情報を提供することを可能にしている。

    本稿では当社で提供するがんゲノムデータ解析サービスについて紹介を行う。

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  5. 防災・環境システム分野5.リアルタイム地震情報配信サービス「J-RISQ地震速報」の開発

     近年、地震発生直後の迅速な被害状況把握を可能とするため、地震動モニタリングによるリアルタイム地震防災システムが展開されてきた。我々は防災科学技術研究所(以下、防災科研)に協力し、地震発生直後に推定される情報を用いた市区町村ごとの揺れの状況や、震度曝露人口、周辺地域での過去の被害地震情報、地震ハザード情報等を、地図や表を用いて総合的に分かりやすくコンパクトにまとめたWeb サービス「J-RISQ地震速報」(http://www.j-risq.bosai.go.jp/)を構築し2013年10月から運用支援している。本稿ではシステムの開発経緯、機能概要と動作例について紹介する。

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  6. 宇宙システム分野6.自律海中探査機の開発支援

     本稿では、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が進める、自律海中探査機「おとひめ」における自律航行機能の開発内容について報告する。我々は、航空宇宙分野で築いた技術を応用し、2012年度から「おとひめ」における運動制御CPUへ搭載するソフトウエア(SW)を開発している。具体的には、運動制御シミュレータ開発、運動パラメータの同定、航行・姿勢制御系の設計、搭載SW開発等を実施してきた。これらの開発内容、海域試験での適用結果等について報告する。

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  7. 宇宙システム分野7.高さ情報を拘束条件とした移動体向けロバスト2次元測位技術

     GNSS(Global Navigation Satellite System :全地球測位衛星システム)は、米国のGPS(Global Positioning System) とロシアのGLONASS(Global Navigation Satellite System)、欧州のGalileo、中国のBeiDou、インドのIRNSS(Indian Regional Navigation Satellite System)、日本の準天頂衛星システム(QZSS:Quasi Zenith Satellites System)等の測位衛星システムの総称で、すでにカーナビゲーションや測量等で広く使われている。

     このGNSSを用いた測位において、ユーザのGNSS受信機の3次元座標値とその時計誤差を求めるため、4機以上のGNSS衛星からの測距信号を受信する必要がある。一方、都市部において、高層ビル等の地物の影響により衛星視界が遮られ、測距信号を受信できる衛星数は極端に減少して、高精度な測位が安定に継続できない場合が頻発する。

     そこで本稿では、まず、GNSS測位における課題を抽出し、次いで、そのGNSS測位に関わる根本的な課題を解決するため、移動体向け高ロバスト2次元測位アルゴリズム(特許出願中)を提唱する。

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